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経鼻内視鏡のメリット
当院では新しい直径5.8mmの内視鏡を導入し、経鼻内視鏡検査を行っております。鼻から内視鏡を挿入することで以下のようなメリットが期待できます。
(1)苦しくない
口から挿入する胃カメラでは、スコープが舌の付け根に当たるため、「オエッ」となる嘔吐反射が出現することが多く「胃カメラは苦しい」という印象の原因でした。しかし、経鼻内視鏡では、挿入時にスコープが舌に触れることなく喉を通過するため、嘔吐感はほとんど出ません。統計的にも、苦痛は口からの内視鏡に比べ、苦しさは3分の1程度という結果が出ています。
(2)前処置が簡単
口からスコープを挿入する場合、胃の動きを止める注射や、鎮静剤などで苦痛を和らげたりする処置を行います。
しかし、胃の動きを止める注射を打つと心拍数や血圧が上がる場合が多く、鎮静剤では効きすぎると呼吸が遅くなり、中には呼吸が止まってしまう場合があるため注意を要します。このため、心臓などに持病があったりすると胃カメラを行うにもかなり慎重にならざるを得ません。
経鼻内視鏡ではこれらの薬剤を使用しません。なぜならスコープが細いことと、苦痛が少ないことから必要ないからです。
(3)検査中の会話が可能
経鼻内視鏡ではスコープが舌に関与しないため、検査中の医師との会話が可能です。当院でも、検査中に患者さまも一緒に画面を見ながら病変の説明をさせていただきます。また、患者さまが気になる所見もその場で医師に尋ねることができます。
(4)すぐに日常生活に復帰できる
先ほど述べたとおり、注射を打たないため体の負担が少なく、家事やお仕事、車の運転なども検査後すぐにできます。
喉の麻酔は30分ほどで作用が切れますので、その後に飲食が可能です。
検査の流れ
当院では、以下のような手順で検査を行います。
1.検査の前日
夜9時くらいまでに夕食を済ませ、アルコールは控えめにしていただきます。
2.検査の当日
1)朝食は摂りません。
2)お薬は検査後が望ましいですが、何を服用しているか事前にお知らせいただけましたら検討いたします。
3)お水、お茶などは検査前まで飲んでいただけます。牛乳は避けてください。
3.検査の前処置
ここからは当院に着いてからの処置となります。
1)胃の中の粘液をきれいにするお薬(液状)を飲んでいただきます。
2)血管収縮薬(霧状)を鼻腔に噴霧します。これにより鼻の通りがよくなります。検査は左右どちらの鼻からでもできます。
3)麻酔薬を鼻腔に注入します。
4)細いビニール製のスティックを鼻腔に挿入します。
5)5分程お待ちいただきます。
4.内視鏡挿入
スティックを抜去してファイバーを挿入していきます。明かな病変がなければ5分程で終了です。
検査中は画面を見ながら会話も可能ですので、できる限り所見の説明をさせていただきながら行います。
5.検査後
ポラロイド写真を見ていただきながら詳しい説明をいたします。お薬などが必要であればこの時に処方いたします。
6.日常生活に復帰
鎮静剤などを使用していないのでお車でも帰宅が可能です。
お食事は、検査後30分程度たって、飲水でむせなければ可能です。
よくあるご質問を以下にまとめております。
経鼻内視鏡Q&A
鼻炎などで鼻が通りにくい場合は?
前処置で鼻腔の腫れをひかせることができますので、多くの場合ご心配ありません。
経鼻内視鏡ができないことがありますか?
スコープを挿入してみて、鼻腔にポリープなどができていたり、鼻道が狭くどうしても通過が困難な場合、まれに口からの内視鏡に切り替える場合があります。口からの場合も直径5.8mmの細いスコープを挿入します。
鼻血が出ますか?
止血処置が必要なほどの出血はまずありませんが、ティッシュに付く程度の出血はたまにあります。
病変があった場合は?
ポリープ、潰瘍、癌などが見つかった場合は、生検といってスコープの先から小さな組織を採取して、病理検査に提出します。病変を切り取ったりという治療は今のところ経鼻内視鏡ではできません。
その他ご不明な点がありましたらお気軽にお問い合わせください。